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建築に関しての自分の考え方等を書き上げてみました。
*****住宅について**
住み手が愛着を持って長く暮らせる家を望むのであれば、当然作り手も思いを込めた建物でなければなりません。急速にデジタル化された社会において、建築は他に比べて旧態依然の社会ではありますが、たとえどんなに効率化、合理化がなされようとも、基本的にモノ作りの世界ではアナログな部分は残るでしょうし、残すべきだと考えます。そうする事によってそれぞれの思いが形に残るのではないでしょうか?しかし現実には予算や時間等、難しい問題です。ただ身近な事例をあげれば、たとえば印刷された年賀状などに一筆いれてあると、それだけで機械的な印象が無くなることがあると思います。建築も工業製品を使ったり、効率化を計れるだけ計っても、最後に手仕事の痕跡が残せれば、ずいぶん印象がかわるはずです。
常日頃思うのですが、『バランス』って大事です。
*****設計について
設計の進め方については出来るだけスケルトンな住宅でありたいと考えます。よほどのことがない限り人生の中で何回も建てなおすことはないでしょうし、生活の中で必要な機能は時代とともに変化していくものだし、そのように考えるとインフィルに関しては作り込まないようにするべきです。建築では実際に建てるときのプロセスは非常に重要な位置を占めます。確かに住宅の中でも、洋服の様に流行はあります。しかし高気密、高断熱です、次はホルムアルデヒトですと次々と言われても売るための方便にも聞こえ、それもどうか?と思います。消費する為に作られた形ではなく、もっとスタンダードな住宅の形を求めたいです。『着心地の良い服』や『時代性を越えた定番』があるように『居心地の良い家』を作りたいですね。
*****設計事務所について
日本に設計事務所はいったい何軒あるのでしょうか?ネットで調べると個人から組織まで大阪では7,000ぐらい、東京では14,000程、私の住んでいる京都でも1,800軒もありました。安藤忠雄さんの様な有名な建築家の所も、私の所も同じ設計事務所のひとつなんです。そのように考えたら、これだけあってもおかしくないですね。本当にさまざまなスタイルの事務所の形があると思いますが、私の場合、一言でいえば『設計者とモノづくりの境界線をなくす』事です。私は設計者だから・・・いわゆる先生然とした方からしたら、怒られるかも知れませんが、現場に行って指示をして帰るようなスタイルではありません。ひとつは家というモノを作っているわけですから、こんなに楽しいモノを他人にさせるのは非常におしいわけです。もちろん、プロがされるのが一番なんですが、現場はもちろん迷惑でしょうけれど、ついついやりたがります。この間は大阪の平野区での現場でも、予算が厳しかったせいもあったのですが、ペンキ工事の一部を引き受けてしまいました。もうひとつは、これはある建築家が言ったことですが、「デザインはコストに比例しない」つまり、いくらお金がかかったからといっても、それが良いデザインとは限らないという事です。例えばビスが見えてもいい様にボード貼れば安くつきますが、見せ方によっては安っぽくないようにすることも出来るわけです。図面で詰めても、現場でよりよい答えが発見できることがあるので、時間と予算が許す限り現場に貼り付きます。建物が完成していくプロセスの中で、デザインが良い意味で関わっていけたらと思うわけです。
*****業務の流れ
設計事務所の場合、多少の違いはありますが、業務の流れを順に説明しますと、
「基本計画」モ「基本設計」モ「実施設計」モ「工事監理」となります。
「基本計画」とはクライアントが希望される内容について、法律面、環境面、予算等のあらゆる方面から検討し、大まかにご提案する作業です。具体的には図面というより、スケッチ等を交えたプレゼンテーションになります。この期間はだいたい、2週間〜1ヶ月です。「基本設計」は実際に図面を作成し、クライアントの意向に添うように、何度も打ち合わせを重ねながら形にしていく作業です。図面はもちろん、よりご理解いただくために、パースや模型等を作成します。この段階が一番重要で、なおかつ時間とエネルギーを注ぐことになります。内容によりますが、1ヶ月〜?です。場合によっては1年以上かかります。「実施設計」は基本設計にそって、実際にどの様に建てるかを施工者に説明するための図面を作成します。使用する材料や仕上げの指定、各部分の詳細図、構造図、設備図、等すべての情報を盛り込みます。だいたい1ヶ月〜2ヶ月程度作業します。以上の作業が完了すると、見積りの作業に入ります。1社から数社の競争入札までさまざまなケースがありますが、様々な角度から検討の上、クライアントに決定していただきます。私共の事務所の場合、施工者に関しては特にこちらからは指定しておりません。図面をよく理解し、こちらの意向に添って建てられる所、そしてなによりもクライアント、設計者、施工者の3者のよりよい関係が築ける所であれば問題はありません。これは工事金額のすりあわせ作業がありますから1ヶ月ぐらいはかかります。また、平行して役所に確認申請業務を平行して行います。以上の作業のあと、施工者と契約〜着工となりますが、ここからが「工事監理」になります。「工事監理」とは、工事が適正に行われているかを確認する業務です。施工の責任者である現場監督が行う管理業務とは異なり、契約内容に添って(この場合設計図)きちんと工事されているかを第3者の立場で、検査などをします。工事期間は規模にもよりますが、小規模の新築工事の場合、早くて3ヶ月程度です。以上からご依頼から着工までの期間はおおよそ最短で3ヶ月程度は必要となります。
*****設計料及び依頼にについて
設計料は私共の場合、規模や難易度によりますが、おおよそ住宅の場合、工事費の1割程度を目安にお考えください。工事費があがりますと率はさがりますが、逆にさがりますと率はあがります。参考までに5000万円の工事費ですとその9%程度、2000万円ですとその12%程度です。お支払いの時期は契約時に着手金として20〜30万円基本設計完了時に全体の1/3、実施設計完了時に全体の1/3、工事完了時に残りの精算とさせて頂いております。また設計依頼というのは、実際の所、一種のお見合いの様ななものです。お互いの感性や考え方等が合って初めて、依頼していただければ良いと思います。過去の経験から思うに、最初のお話の所で十分に時間を掛けるほど、後がスムーズに進むようです。それこそ、家の話はもちろん、趣味の話からとりとめのない話まで、コミュニケーションを重ねれば重ねるほど満足な結果が得られます。最初は相談、お話しをお気軽になさってください。もちろん電話やメールでも結構です。
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